「君の名は。」を見に出かけた。
新海誠監督の作品は10年ほど前に、「ほしのこえ」を見て、「面白い題材で描く人だなぁ」と思って以来。非常に緻密で美しい映像という前評判もあり、せっかくなので映画館で見てみようと思い出かけていった。
さて、実際に作品を見た上での感想だが・・・
1 映像
これは文句なしに美しい。微に入り細にわたる丁寧なスケッチが空恐ろしいほど。さらに、光の使い方の美しさはぽっかり口を開けて見とれてしまいそうなくらいだ。
一方でカメラワークに関しては「なぜこの角度でこの映像が必要なの?」と思うところが多々見られた。ま、これは見る側の自分の受信能力の問題かもしれない。
2 物語
SFっぽいものと純な若者たちのラブストーリーがどっちつかずになっているというのが第一の感想。
SFっぽい部分について言えば、正直なところ使い古されたネタを三つほど掛け合わせたもので特に目新しくはない。
ラブストーリーとしては、これもまた互いに惹かれ合うプロセスがよくわからないのでビミョー。
ただし、若者たちのピュアな感じは結構よく表現されていたようにも思う。
一方で「時」を一つのテーマにして、それによって離れ近づく人の関係を描いている部分は「ほしのこえ」からつながる独特の空気感が表現されていて面白かった。
3 声優
ま、これはねぇ・・・(苦笑)。
それでもずいぶん頑張っていたと思うし、ところどころしっかりした声優さんが脇を支えていたので破綻はしていないかな。
トータルとして、65点くらいかな。
美しい映像と「時」の扱いについて高評価、ストーリー全体の陳腐さで低評価といったところかな。
ファンの方から見ると「えらそうに!」と言われそうだが、一個人の感想ということでお許しいただきたい。