コーディネーター初心者は企業の成長を意識したインターンシッププログラムに取り組むのがベター

中小企業庁の事業で、全国の地域人材コーディネート機関の皆さんに実践型インターンシップの手法を学んでいただく養成講座の講師を担当している。
自分自身の担当は仙台、東京、大阪での講座。
知識提供の「基礎編」と、実際に実践型インターンシップに取り組む「実践編」の事前研修だけですでに9回。
それぞれが一泊二日なので、合計すると18日分の講座を担当した。

今回の事業では、各地の地域コーディネート機関の皆さんには

経営革新に資する若手人材のコーディネートとマッチング

がミッションとして示されており、それを実現するための道具立てとして、実践型インターンシップを活用しようという流れだ。
各コーディネーターの皆さんは他にも多くの仕事を抱えているので、できるだけ効率的かつ効果的なものを提供しなければならない。
ということで、ここ1ヶ月ほどとりくんだ「実践編」の事前研修では、それぞれの地域の受入候補企業の経営者にも参加していただき、その場で実践型インターンシップのプロジェクト設計をやってしまうという形式にした。

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実践型インターンシップの特徴は、就活型のインターンシップと異なり

受入企業にとっては課題解決やその先の経営革新につながること
参加学生にとっては仮説検証型思考行動特性を大学生の間に獲得し学問や研究活動に生かせるようになること

というメリットが双方にあるというところにある。

これらを両立するためのキモとなるのが

企業の経営革新の第一歩となるようなプロジェクト

を設計すること。
ベタに言うときには「本気のプロジェクト」という言い方をするが、要は、

成果を出すための仮説検証の繰り返しが必要なプロジェクト

を設計すると言うこと。
そのためには、受入企業の皆さんには、あえていったん学生の成長を脇に置いて、自社の成長発展のみに意識を向けてもらう。
そうすることで、経営者の皆さんもコーディネーターの皆さんもやっとスイッチが入る。
地域のコーディネーターは企業の支援をするのが仕事なのだから当然のことだ。

  1. 企業の経営革新を目指すということを第一義にしてプロジェクトを設計する
  2. そのプロジェクトでインターン生が成果を出せるようにマネジメントと支援をする
  3. プロジェクトで十分な成果が得られるまでのプロセスからインターン生が学び成長する

初心者にとっては、この順番がとても大事。

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今回は、参加した企業の皆さんが自社の経営革新に前のめりになるにつれ、コーディネーターの皆さんの本気度もスキルも上がっていく姿が各会場で見られた。
そのプロセスを体感すること自体が、コーディネーター研修の大切なコンテンツ。

春休みには全国で100以上のプロジェクトが走る予定。
各地でどんな成果を出すか、今からとても楽しみだ。

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