インターンシップコーディネーターには、経営者の「欲」に寄り添える人でいてほしい

渋谷のETIC.オフィスにて、新人コーディネーター向けの、長期実践型インターンシップコーディネーター研修を担当した。

実践型インターンシップでは、どのようなプロジェクトを設計するかが最大の要。
受入企業の将来構想、財務的に言えば「明日の利益」を生み出すための取り組みに寄り添うことが第一条件になる。
そのために経営者が本気でやりたいことは何か・・それをどれだけ鋭く、深く突っ込めるかでプロジェクトの良否が決まると言ってもよい。

「経営者が本気でやりたいこと」など、ヒアリングすればすぐに聞き出せそうな気がするが、それほど簡単なことではない。
経営者自身が本気だと思い込んでいるだけだったり、周囲への体裁を意識しながら語っていたり、義務感や責任感で口にしていたり、ただただぼんやりと妄想しているだけだったり・・・等々、なかなか本音にたどり着けるものではない。
経営者の本音を聞き出すには、きれいごとの話をするのではなく、経営者の「欲」を素直に認めて寄り添えることが求められる。

経営者が本気でやりたいことがあったとしても、すべてがインターンシップのプロジェクトになるというものではない。
顧客との関係性やイノベーションのプロセスをどう改善していくのかを洗い出し、その中で試行錯誤の繰り返しが必要な部分を切り出してプロジェクト化する。
その上で、期間、成果目標、初期仮説、業務の概要を定めていく。

こうやって、インターンシッププロジェクトは設計するのだが、できたプロジェクトがよいプロジェクトになるには、幾つかの条件がある。
特に外してはいけないのは

  1. 経営者が本気で挑戦したいこと
  2. 仮説検証を繰り返す必要があること
  3. 成果目標が明確であること
  4. 多様な人(特に顧客)からのフィードバックを得られる環境があること
  5. 実習生が「なんとかできる」&「楽しい」 &「取り組む価値がある」と思えること
  6. 「ひと皮むける経験」があること

の六つの条件。

これらに照らし合わせてプロジェクトを何度もブラッシュアップするのが設計の苦しいところ。
その産みの苦しみを経て夜いプロジェクトは生まれる。

今日参加された皆さんは、かなりやる気満々な人たち。
基本的な流れを理解すれば、あとは自力でどんどんパワーアップしてくれそう。

2〜3年先にもう一度お会いするのが楽しみだ

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