宮城学院女子大学の学生の自主活動「さなぎプロジェクト&てびらっこプロジェクト」の中間研修を担当した。
これは同大学のリエゾン・アクション・センター(MG-LAC)が直接的・間接的にサポートするもので
授業や部活以外での、学生たちが主体的に取り組む社会的・創造的な活動です。部活は継続性のある組織を前提とするのに対し、「プロジェクト」は学生たちが「やりたいこと」を見つけたその都度立ち上がり、目的を達成して終われば解散します。MG-LACは、学生によるプロジェクトであれば、ボランティア、地域貢献活動、文化的な活動など、どのような目的・実施内容であっても、「失敗してもいいから、とにかくやってみよう!」という考えのもと、支援しています
という、いわば大学が支援する「マイプロ」のようなものだ。
今回は、それらの活動に取り組む皆さんに対して、次の問いを提供した
- 自分はなぜプロジェクトに取り組んでいるのか?
- プロジェクトで、自分はどれだけ楽しめるのか?
- プロジェクトで、誰をどれだけハッピーにできるか?
- これから何をやるのか?
一つ目の問いは、「自分たちが」取り組む意味を問うもの。
特に課題解決型のプロジェクトの場合は、適切な課題設定ができていることと、その課題に取り組む自分たちなりの理由がはっきりしていることが望まれる。
また、継続プロジェクトでは、先輩の思いとは別に自分たち自身がどう取り組みたいかを考えることで、「例年通り」の活動から脱皮する機会になる。
自分たちの中の、「何とかしたい」の根源にあるものを少しだけふりかえってもらった。
二つ目と三つ目の問いはワンセット。
自分自身がハッピーになれる取り組み方をしているか、それを対象者に広げることができているかを問うものだ。
もちろん、「誰かをハッピーにする」というのは、本当は無理な相談で、相手が「自らハッピーになる」しかないのだが、そのためには自分たち自身が活動を通してハッピーな気分を味わっていることが必要。
ところが、自主活動に取り組むような真面目な学生ほど、この視点が抜け落ちて「眉間にしわを寄せて」頑張ってしまう。
それではもったいないので、自分たち自身が楽しめるやり方になっているかをふりかえってもらった。
四つ目の問いは、自分たちの活動のあり方を振り返った上でのネクストアクション。
ふりかえりは重要だが、それらはプロジェクト成果を生み出すためのもの。
そのためになにをするのかを、自分たちの思いや活動の可能性を整理した上で、これまでと少しだけ違った視点で考えてもらった。
参加した学生からは、
- 「他の団体の活動や話を聞くことができて、刺激がもらえました」
- 「今後の活動に行きづまりを感じていた頃だったので、とても参考になりました」
- 「先生からのお話で考え方を変えることができ、解決策を見い出すことができそうです」
- 「今までは狭い視野でしか見られていませんでした。今後はもっと楽しくハッピーになれることを増やしていきたいと思います」
との感想をもらったが、思っただけではなくすぐに団体ミーティングを開くなどの動きが見られたことがとても嬉しい。
最終報告会は2月に予定されている。
どのようにさなぎが羽化するのか、今から楽しみだ
おまけ
今回の研修で使った自画像。描き慣れればいい感じになるかも