環境変化に適応しない生き様へ

セミナーの講師として呼ばれた鳥取。
企業様向けセミナーに引き続いて、”TottoriSocialAcademyVol.2”という学生向けイベントで講演をさせてただいた。
頂いたお題は、「劇変する時代を生き抜くための学びの方法」というなかなかに香ばしいご要望。

将来予想が今まで以上に困難な時代に、今の大学生は何をどう学べば良いのか。単なる答えではなく、考え方や視点を身につける時間になればと思います。

という煽りをいただき、少し「かぶき者」の魂に火がついた。
結局、こちらとして用意したタイトルは

環境変化に適応しない生き様

巡り巡って、ご依頼にも応えるもの・・・になるはず。

1 これからやってくる未来

最初に、自己紹介をかねて、私自身のこれまでの仕事やどういうスタンスで若い人たちと関わっているかをお話しした。
そのうえで、参加者自身が聞きたいことをどんどん投げてもらって、自分の専門分野の話やらなにやら、正解ではなく「ひとりのおっさんの見解」をストレートにぶつける形を示した。

その上で、一時期話題になった、論文”The Future of Employment”を軽く紐解きつつ、今後の情報技術の進歩や、労働市場で生き残っていくために必要だと同論文で主張してているふたつの能力、”Creativity”と”Social Skill”について少し考えた。

さらに、国の「日本再興戦略」について軽く説明し、この国がどういう方向に向かっていこうとしているか、そして、それをどうすれば知ることができるかについてお話しした。

2 大学や大学の外でどう学ぶのか

“The Future of Employment”や「日本再興戦略」について散々語った挙句に、学生さんたちに向けて発したのは

ぶっちゃけ、関係ねえさ。まだ見ぬ未来は、いち早く自分が創るんだ。

という考え。
そのうえで、それができる学び方について、自分の考えをぶつけてみた。

大学での学びとしては、より深い学習に進むため

  • 戦略を超えた戦略としての創発型戦略
  • 浅い学習から深い学習へ
  • 機械論的アプローチから非反論的アプローチへ
  • 知識・技能の獲得から、思考行動特性、価値認識特性の獲得へ
  • 一般解と特殊解の往還

といった点がポイントになる。
大学外での学びとしては、固定化されたコミュニティから環境に適応できるコミュニティに変化させる取り組みを通して

  • 地域内の相互作用を形が変わり、若者の相互作用能力(Social Skill)が向上する
  • 大人の行動が変わり、若者の仮説検証能力が強化される
  • 組織が進化し、若者は深い学びにシフトする

といったポイントがある。

こういったことをお話しした上で、参加者の皆さんの疑問点にお答えする形を取った。

3 環境に適応しない

こちらからのお話もたくさんしたし、参加者の皆さんと様々にやり取りもしたが、その中で特に伝えたかったのは

人間には環境を変える力がある
だから、大切なのは環境変化に適応することではない
環境変化を逆手に取って、より面白い未来を創ること
自らに問うべきは、生き方ではなく生き様

一言で言えば、自分がどう生きるかは自分自身で責任を持って決めるべきものだということを、手を変え品を変えお伝えする時間だった。

 

終了後のアンケートでは

  • 答えが云々ではなく考え方を提案してくれる内容
  • 変人の存在意義を知ることができた
  • 何か・・・深い
  • どうやって思考を深めていくかの過程の例を具体的に知ることができた
  • 自分の環境をふりかえりたい

等々、なんとも直球で重みのある感想が寄せられた。

イベント終了後や、懇親会の席でも参加した若者たちのお話をじっくりと聞く機会を持たせてもらった。
彼らの意識、能力、行動・・どれをとっても、大人である自分が反省させられるものばかりで、頭をガツン!と殴られたような気分にもなった。

こういう時間を持てるのも本当にありがたいこと。
ご縁を頂いたNPO法人学生人材バンクのみなさんに感謝。

 

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