今年度大学で担当しているのが「震災と復興」という講義。
復興現場に関わる人を中心に、外部講師を招いたオムニバス形式の講義だ。
学外の人を招いたオムニバス型の講義は、リアリティのある話が聞けるというメリットがある反面、それぞれの回の関連性が低くなりがちで、学問知との連結もうまくいきにくい。
ミニッツペーパーを書かせても、感想に毛の生えた程度のものになる傾向が強いのが難点だ。
それを補うために、最初と真ん中と最後は私自身が教壇に立つ。
今回は全体のちょうど真ん中あたりということで、これまで学んだ知識の連結を進めるために、講義の中で取り扱われた事柄をキーワードとしてピックアップし、それらの間の関係を図示するというワークを行った。
これは「コンセプトマップ」と呼ばれる手法で、学生の頭の中で知識がどのように構造化されているかを確かめるものだ。
(参考:「ディープ・アクティブラーニング」 松下佳代著 勁草書房)
はじめは、各人が一人でキーワードを引き出し、マップを作る。
それを2~3人のグループでお互いに示し合った上で、一緒にマップを作る。
このプロセスを通して、ばらばらにインプットされた知識を、それぞれの経験も踏まえて構造化していく。
それを協働学習の中で進めることで、互いの知識構造を知り、自分のそれにフィードバックさせたいところだ。
口で言うのは簡単だが、実際には仕込みやチューニングもそれなりに必要。
いろんな先生方がすぐにできるように、うまく標準化できないものかと工夫の途上だ。
もっと頑張られば!