COCは地の拠点であると同時に知の拠点でもある

「地(知)の拠点整備事業」キックオフシンポジウム・第3回東北行き学シンポジウム
東北学院大学が目指す地域における大学の役割

が開催された。

いよいよ、東北学院大学のCOC事業のお披露目。
基調講演をしてくださったのは尚絅学院大学学長の合田隆史先生。
その後、一般社団法人RCF復興支援チームの藤沢烈さんや菊地健次郎多賀城市長などをパネリストに迎えたパネルディスカッション、COC事業とその中核となる学習システムの紹介がなされ、3時間のシンポジウムは本当にあっという間に終わった。

合田先生の基調講演では大学の置かれた状況や、地域の中で大学として果たすべき役割を実に明快にお話しいただいた。おかげでスタッフ側である私がすっかり話しにのめり込んでしまったほどだ。

特に、これからの学士力について

学士=専攻分野の履修を通じて汎用的能力を獲得したことの証明

と再定義されたのには、かなり共感するものがあった。
さらに突っ込めば、汎用的能力を仕事上の能力に矮小化することなく、大学として定義することが必要なのだと感じた。

パネルディスカッションでは、震災後ずっと東北に関わり、地道に成果を積み重ねている藤沢さんの冷静な分析とハートの熱さがにじみ出るトークが印象的だった。

地(知)の拠点整備事業(COC事業)は、大学が地域の知の拠点になることを目指しているが、それは単なる地域貢献や地域の御用聞きではない。
地域の課題解決を通して新たな知を創造するプロセスの拠点に大学がなる

というのが本筋であろう。
その知は、大学教員・研究者と地域の人、学生が三位一体で作り上げていく。
そのための仕組みをこれから4年あまりの間に大学と地域の双方にインストールしていく。
正直簡単なことではないし、なかなか理解されにくいことも承知している。
それでも、

大学として地域と関わるとはどういうことか

という問いに、正面から逃げずに取り組んでみたいというのが担当者としての気持ちだ。
とはいえ、思いだけを語っていても仕方がない。
行為と結果の積み重ねで伝えていくしかないと思っている。

追伸
夜は佐々木俊三副学長の退職記念パーティ。
先生は絵に描いたような大学教員。
学問を通して真理を追究し次の世代を育てるという大学教員としての覚悟が感じられる人。
わずかな期間とはいえご一緒できて光栄だと思う一方、もうちょっといろいろ教わりたかったなと言う残念な気持ちが大きいのも確かだ。
退職後も無理矢理何かお願いしようかしら(笑)

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