11月6日、COC+事業の一環として、地元企業の経営者向け「経営革新セミナー」を開催した。
タイトルは
目次
「将来の利益」を創る経営革新プロジェクトの設計
とし、現状のビジネスで利益を得るにとどまらず、「将来の利益」を生むためのイノベーション戦略を考えることをめざした講座とし、そのための仮説検証のプロジェクトの大枠を考えようというものだ。
ご参加いただいたのは、IT、小売り、建設の事業に取り組む企業の経営幹部の皆さん。
それぞれの事業内容についてご紹介いただいたあと、イノベーションのプロセスについて説明し、その第一段階の「事業の種を見つける」、第二段階の「変えるものを決める」の2つに取り組んだ。
第一段階の「事業の種を見つける」では、マクロ環境と顧客からのフィードバックをもとに、今後どんなことに挑戦できる可能性があるかを議論した。
この段階では、
事業の意味付けを整理し抽象度を上げること
が有効だ。
自社の事業が社会にどのような影響を与えるのか
それをなぜ自社ができるのか
そこで培われたものは何で、それを何に転用できるか
を考えることで、新しいビジネスの入口が見えてくる。
短い時間ではあったが、それぞれの企業様ごとに種は見出していただいたようだ。
第二段階の「変えるものを決める」では、商品の「調達」「製造方法」「顧客」「意味・価値」のどれかを変えるとしたらどうするかという点について考えていただき、ビジネスモデル上で「ブランド」「製造・作業」「販売」「リスク」の分担を設計し直すことができないかを考えて頂いた。
最後に「経営革新が起こりやすい社内の状態」についてお伝えし、最初に確認したい仮説についての検証プロジェクトの大枠を考えていただいた。
ご参加いただいた皆さんからは
- 新しいビジネスや戦略をどういった流れで考えていき、落とし込んでいったらよいのか経験もなく非常に悩んでいたので、とても勉強になった
- 将来的なイメージを考える機会はあまり無い中で、このような時間は貴重だと思う
- 実現するには当然苦労はありますが、まずは新しいことを考えていきたい
といった感想をいただき、満足していただけた模様だ。
規模の大小にかかわらず、企業は常に自己変革し続けなければならない。
それは、競合他社ではなく顧客との競争に取り残されないためだ。
そして、企業の変革には、仮説検証の繰り返しとそれを担う人材が必要だ。
大学で専門知を高め、解の見えない問にいに対して仮説検証を重ねて行くという経験を積んだ人が担い手となるのだが、それには大学側の改革も必要だ。
それはまた別のお話。