9年ぶりに自分自身の担当科目を持った。

科目名は「震災と復興」。文字通り震災復興の現状を学ぶ科目。

この科目はこれまでも開講されていたものだが、今年度からCOC関連の「地域教育科目」の一つとして新たな位置づけの科目となった。
そのため、知識の吸収もさることながら、

復興のプロセスに関する具体的な事例を学ぶことを通して、地域の課題に気づき、自分ならどうするかを考える

という点に力を入れている。

そのために、

  1. 学内外の専門家や実践者の講義を聴き、震災と復興に関する現状と課題を事実ベースで理解する
  2. 自分自身のこれまでの知識や体験を組み合わせて、震災と復興というプロセスの意味を考える
  3. それらを踏まえて、復興に関する数多くの課題のうちの一つを選び、自分自身が復興に取り組むとした場合の具体的な提案を行う

という流れになっている。
これはもちろんアクティブ・ラーニングの流れに沿った科目設計。
当事者としての体験と、大学生としての探究を組み合わせて新たな地を生み出そうという試みだ。

受講生は60人あまり。その多くは中学高校時代に震災を経験した当事者。一人一人の中に生の記憶や感情がある。それぞれの地域に対する思いも強いかもしれない。それらを、そのまま振りかざすのではなく、大学生としての知でくるむことで、よりよい未来を創る力として発揮できるようにする。それがこの科目の意義だと思っている。

半年後、どんな学生たちになっているか、とても楽しみだ。