大学の地(知)の拠点整備事業の一環として予定している、「地域コーディネーター養成講座(仮称)」の準備のために、第1回プログラム開発研究会を開催した。

大学として構築するプログラムは知識の獲得に偏る傾向がある。一方で、現場には言語化されていない多くの知恵がある。
この両者を行き来する仕組みを作ることが地(知)の拠点大学には求められているという考えの下、現場でのコーディネート経験豊富なゲストの皆さんをお招きして、現場のお話を聞かせていただいた。

ゲストの一人目は、長らく福祉行政に携わり、震災後は南三陸町のコミュニティづくりに取り組んでこられた本間照雄さん。

地域に暮らす人たちの間を丁寧に紡いでいくプロセスと、背景にある考え方やデータの双方をバランスよくお話いただいた。

二人目は宮城県サポートセンター支援事務所の真壁さおりさん。
震災後に設置された被災者支援拠点(サポートセンター)で生活相談支援員などの活動をバックアップしている方。コーディネーター的人材のサポートに関する知見を教えていただいた。

三人目はNPO法人ETIC.の押切真千亜さん。
震災後ETIC.が取り組んできた「右腕派遣」のコーディネーターとして、取り組みの内容をご紹介いただいた。

お三方のお話を伺った後は、会場に集まった皆さんと、

地域コーディネーター養成プログラムに必要な要素

についてディスカッションを 行った。

様々な議論があったが、その中で個人的に響いたのが

地域コーディネーター講座ではなく地域コーディネート講座

というもの。

コーディネーターという個人を養成するのではなく、コーディネーターの役割を果たすために必要な要素を現場の人が学ぶことができる講座という作り方はありかもしれない。

少し練ってみることにしよう。

ゲストの皆さん、参加者の皆さん、ありがとうございました。